貞光は、徳島県の西部、吉野川の南岸にある美馬郡つるぎ町の中心の集落です。阿波踊り大会の舞台になるのは、この町を南北に貫く貞光中央商店街。つるぎ町の案内によれば、踊りの舞台は旧永井家庄屋屋敷のまえに置かれます。事務局はつるぎ町商工会(0883-62-2222)に置かれています。
うだつの家並みがそのまま会場になります
この通りが他の会場と決定的に違うのは、道の両側に古い商家が残っていることです。貞光北町から南町にかけての一帯は、二階部分にもうだつを上げた「二層うだつ」の町並みとして知られます。県の観光案内は、貞光のうだつを二段式で正面に絵模様を施した重層な美術工芸だと説明し、全国的に見ても価値が高いとしています。鏝絵や懸魚、鬼瓦、小屋根の葺き方といった軒まわりの飾りも、家ごとに違います。踊りを待つあいだ、顔を上に向けるだけで見るものがある通りなのです。
通り沿いの二軒は無料で中に入れます
演舞場の目印になる旧永井家庄屋屋敷は、1791年の創建。550坪の敷地に茅葺きの屋敷が建ち、京都の金地院を手本にしたという中庭「鶴亀蓬莱庭園」を備えています。町の指定文化財で、開いているのは10時から17時、毎月第3水曜日と年末年始が休み、入館は無料です。
もう一軒、通りには織本屋があります。1772年の創建と推定される、二層のうだつが上がった商家で、玄関から大梁が見え、ケヤキの大黒柱と格式ある座敷が並びます。平成18年3月に国の登録文化財となりました。現在は古民家カフェ「織本屋菜野」が入っており、10時から17時まで、入館は無料です。定休日は基本的に火曜日です。
日が高いうちに着いてこの二軒を見て回り、夕方まで町を歩いてから踊りを待つ、というのが、ここでのいちばん贅沢な過ごし方です。町が認定した「つるぎの達人」というガイドに案内を頼むこともできます。
会場までの道のり
JR徳島線の貞光駅が最寄りで、歩いて10分から15分ほど。車では美馬インターチェンジからおよそ10分ですが、大会の時間帯は商店街に車が入れなくなりますので、電車で来て歩いて会場へ向かうのが無難です。