天神天満阿波おどりの会場は、ひとつの通りではなく、大阪市北区の天神橋筋に沿って南北に散らばっています。実行委員会の案内によれば、演舞の場所は天神橋筋四番街商店街、天神橋筋二丁目・三丁目商店街、そして大阪天満宮の三か所。天満宮は総おどりの会場です。
屋根の下がずっと続く通り
天神橋筋商店街は、日本一長い商店街として知られ、南北に2.6キロメートル、600の店が軒を連ねます。一丁目から天六(六丁目)まで、アーケードが延々と続きます。踊りを見るうえでは、この屋根が効いてきます。真夏の日差しも、急な雨も、アーケードの下ではひとまず関係がありません。落語の定席である天満天神繁昌亭も近くにあり、踊りの前後に立ち寄れる店や場所には事欠かない一帯です。
会場が離れているぶん、最寄り駅も分かれます。
- 四番街のあたり — 天満駅(JR大阪環状線)、扇町駅(地下鉄堺筋線)
- 二丁目・三丁目と天満宮のあたり — 南森町駅(地下鉄堺筋線・谷町線)、大阪天満宮駅(JR東西線)
いずれの駅からも商店街はすぐです。南北に長い会場ですから、どちらのエリアを中心に見るかを決めてから駅を選ぶと歩く距離を減らせます。
総おどりの舞台は千年の社
大阪天満宮は、神社の由緒によれば、天暦三年(949年)に村上天皇の勅命で創建されました。この地にあった大将軍社の前に一夜で七本の松が生え、夜ごとに梢が光ったという出来事が、その由緒に創建のきっかけとして記されています。祭神は菅原道真公。いまの本殿は天保14年(1843年)の再建で、境内には大正14年の梅花殿、明治43年の参集殿という国の登録文化財の建物や、摂社の大将軍社が並びます。所在地は北区天神橋二丁目1番8号。商店街の途中から一歩入ると、この境内に出ます。
商店街のアーケードと神社の境内という、性格の違う二つの空間が地続きであることが、この会場の最大の特徴です。買い物客が行き交う通りで踊りを見て、そのまま門をくぐれば、千年の由緒を持つ社の前で総おどりを見ることになります。歩く距離はありますが、大阪の街の重なりを一晩でたどれる会場です。