踊りの場になるのは、中央線の西八王子駅、その北口です。改札を出て北へ抜けると駅前広場があり、その前を甲州街道が東西に走っています。会場になるのは、この駅前広場と、そこから一本入る仲通り商店街。どちらも改札から数分ですから、電車を降りてすぐに祭りの中へ入れる会場です。
一帯をまとめているのが西八商栄会です。個人経営の小さな店から、大型施設の中に入っている店まで、加盟はおよそ100店。夏まつりのほかにも、スタンプラリーや食のイベント「西八マルシェ」、歳末の福引セールなどを手がけ、防犯カメラの設置といった街の安全対策にも関わっている組織です。祭りの日だけ現れる実行組織ではなく、ふだんからこの通りを運営している人たちが、そのまま会場を仕切っているわけです。
広場と商店街で、見え方が変わります
同じ祭りでも、二つの場所は形がまるで違います。駅前広場は四方の開けた広い場所で、演舞を正面から眺められます。一方の仲通り商店街は、両側に店の並ぶ通りです。踊りは店先のすぐ脇を抜けていきますから、距離は近く、そのぶん立てる位置は限られます。全体を落ち着いて見たいなら広場、間近で鉦や太鼓を浴びたいなら商店街、という選び方になります。二つは歩いてすぐの距離ですので、どちらかに決めるというより、行き来して両方を味わうのが現実的です。
千人町という町名
会場のある千人町という町名には、はっきりした由来があります。八王子市の説明によれば、江戸幕府の家臣団だった八王子千人同心が、文禄2年にこの一帯へ屋敷地を与えられて移り住んだことによる名です。慶長5年ごろには人数が1,000人に増え、慶安5年からは日光東照宮の火の番を勤めて、慶応4年に解体されるまで町内の見回りと消火を続けました。武士が組で住み、組で街を見ていた場所。その通りを、いまは商店街の人たちが同じように支えています。なお駅前を走る甲州街道は、市によれば追分交差点付近から高尾駅前にかけて763本のイチョウが並ぶ区間の一部です。黄金色になるのは晩秋で、夏まつりのころの葉はまだ濃い緑をしています。
来場については、主催者が駐車場を用意しつつも台数に限りがあるとして、なるべく少ない台数で来るよう求めています。改札から会場までがこれだけ近いのですから、電車を選ぶのがいちばん確実です。