「無双」は、並ぶものがないという意味の言葉です。創立は昭和51年、西暦なら1976年にあたります。よそでは見られない踊りを見せたい。協会が公開している連の紹介によれば、その願いが連名に託されており、いまの踊り子たちもその思いを受け継いでいるとされます。公式アカウントの名前にも創立の年が入っていて、名づけを大事にしている姿勢が読み取れます。
赤い団扇と、爪先を立てない足もと
初めて見る人にも分かる目印がふたつあります。まず男踊りが手にする赤い団扇。連の紹介はそのさばきを、気迫と歓喜のあらわれと表現しています。もうひとつは女踊りの足もとで、この連では下駄の爪先を立てません。上品でかわいらしいと言われる印象は、そこから生まれています。前のほうでご覧になれるときは、団扇の色と足の運びに目をやってみてください。
屏風から起こした踊り、芸者衆をうつした踊り
演目にそれぞれ名前がついているのも、この連の面白いところです。ひとつが「花むそう」で、阿波盆踊図屏風に描かれた情景を、いまの舞台の上に起こし直したものと説明されています。もうひとつが「眉むそう」。こちらは昭和のはじめごろの芸者衆の姿を思わせる装いと所作でまとめられています。絵に残る古い阿波の情景を、踊りとしてもう一度立ち上げる試みと言えます。
東京にも支部があります
活動の場は徳島にとどまりません。本体とは別に「東京無双」を名乗る発信の窓口があり、そこには阿波おどり振興協会の無双連の東京支部であること、無双流の踊りを東京でも見せていくこと、連員を募っていることが掲げられています。徳島の側も連員を大きく募集しており、踊ってみたい人を広く迎える構えです。舞台の様子は写真投稿の場に加え、短い動画を扱う場でも公開されています。