連名の出どころは、江戸時代の人形浄瑠璃の演目です。近松半二が書いた『傾城阿波の鳴門』から名をもらい、昭和34年の9月に旗揚げしました。西暦では1959年です。公式アカウントは、徳島市を拠点とする有名連だと自ら記しています。
背中に人形の頭を負う
この連を一目で見分けられるのは、男踊りの装いです。背中に据えられているのは、阿波の木偶の頭。連の紹介はこれをデコ頭と呼び、旗揚げのときから連の目印にしてきたと説明しています。踊りそのものは大胆で、形を決めずに変化していくのが持ち味とされます。人形を背負ったまま低く踏み込み、次の瞬間には向きを変える。その意外性が、この連の男踊りの見どころです。
渦潮をまとう女踊り
女踊りの浴衣には、鳴門の渦潮を思わせる文様が入ります。連名にある鳴門と、衣装の柄がここでつながります。連の紹介は、色気を内に秘めた清らかさ、しなやかさ、そして阿波の女性らしい品を挙げています。大きな身振りで魅せるというより、抑えた所作で見せる踊りだと考えると、細かな手の運びに目が向きます。公式の窓口が掲げる一節も、渦に芍薬が立つ情景と、木偶を背負って踊る姿を並べた短い言葉です。
子どもの列も見どころ
大人だけの連ではありません。連の紹介は、子どもの踊り子たちが大人顔負けの踊りを見せることを、必見の見どころとして挙げています。演舞場では、木偶を背負った列と渦潮の浴衣の列、そして小さな踊り子の列が続けて通ります。ひとつの連の中に三つの表情があるので、先頭が過ぎても最後まで見送るのがおすすめです。